1日10分、俺とハグをしよう
「麻美!パスパス!」
コートで麻美が華麗なシュートを決める
思わずパチパチと手を叩いた
『俺も千紗のこと好き』
…ムカつく。
ごめん、とか言ったくせに私にキスまでしたし!
さんざん私のこと夢中にさせておいて、ごめんって何なのっ?
「(ぜったい好きだって認めさせてやる…)」
でもどうやって?
ハグ友はもちろん解消されたからもう意味ないだろうし…
うーん、と頭の中でぐるぐると考える
その瞬間、麻美の慌てたような声が聞こえた
「千紗っ、危ない!!」
「…へっ?」
鈍い音と一緒に、頭にボールが当たる
突然のことにびっくりしてバランスを崩した私は、その場に倒れてしまった