1日10分、俺とハグをしよう


どうしよう…。


なんて、そう思った時、ポンと泉に頭を撫でられた




「…心配しなくても千紗の嫌がることは絶対しないから」


「…え」


「俺だってこの状況はまったくの予想外だし?」





私と目線を合わせて、優しく笑う





「…でも俺は、千紗と1日一緒にいられるって考えるとすげー嬉しいって思っちゃいます」




緊張するけど、なんて、そう続けた


…緊張って、何それ……





「女の子と一緒に夜を過ごすのは初めてじゃないくせに」


「ちょっ…それ今言う!?」





ごめんって、そう言う泉に小さく笑った





「…分かった。」


「え」


「ただし!私に必要以上に触んないこと!」


「…努力しまーす」





出来るかなぁ、って困ったように笑う泉







…クリスマスだもの。

好きな人といつもより長く一緒に過ごして何が悪い。





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