1日10分、俺とハグをしよう


「千紗ちゃーん、頼むから煽ることしないでね〜…」


「あのねぇ…」


「…嫌がることはしないって言ったけど、何するか分かんなくなるからさー…」


「バカなこと言ってないで早く寝るよ!」





絶対言ってる意味分かってない…

なんて、そう続けた泉を無視する。



私はそんなことよりプレゼントのほうが大事なわけで。



よし、もう寝るタイミングで渡すしかない!





「ここ、俺の部屋」


「…泉の匂いがする」





綺麗に片付けられた泉の部屋

…なんか、抱きしめられてるわけじゃないのに、泉に包まれてるみたい


……なんて。





「あのベッド使っていいから」


「え?うん」


「じゃ、俺はリビングで寝るから。おやすみー」


「………え!」





ちょっと待って一緒に寝るんじゃないの!?


慌てて服の裾を掴んで泉を引き止める




「……え、なに?」


「…寝ないの?」


< 347 / 356 >

この作品をシェア

pagetop