1日10分、俺とハグをしよう
「千紗ちゃーん、頼むから煽ることしないでね〜…」
「あのねぇ…」
「…嫌がることはしないって言ったけど、何するか分かんなくなるからさー…」
「バカなこと言ってないで早く寝るよ!」
絶対言ってる意味分かってない…
なんて、そう続けた泉を無視する。
私はそんなことよりプレゼントのほうが大事なわけで。
よし、もう寝るタイミングで渡すしかない!
「ここ、俺の部屋」
「…泉の匂いがする」
綺麗に片付けられた泉の部屋
…なんか、抱きしめられてるわけじゃないのに、泉に包まれてるみたい
……なんて。
「あのベッド使っていいから」
「え?うん」
「じゃ、俺はリビングで寝るから。おやすみー」
「………え!」
ちょっと待って一緒に寝るんじゃないの!?
慌てて服の裾を掴んで泉を引き止める
「……え、なに?」
「…寝ないの?」