1日10分、俺とハグをしよう


腹が立って、大きな声でそう言う


ハッとして藤堂を見ると、なぜか満足気な顔




「…うん、よく言えました」


「な…」


「やっぱ女の子は素直なのが1番だよねー」




くしゃっと頭を撫でてから私の腕を引っ張る




「じゃ、行こっか」




ど、どこに…!?




「私っ、これからバイトなんだけど!?」


「大丈夫、すぐ終わるから」




そういう問題じゃないっての!

ていうか腕離せっ



ハグ友になろうとか言ったり、

陸のことで意地悪言ったり、

こうやって構ってきたり、



藤堂は、意味が分からない




「ほら、入って」




着いた先は、カジュアルなカフェ


言われるがままに中に入って、案内された席に座る


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