1日10分、俺とハグをしよう
「…めんどくさいから今は答えませーん」
「あんたねぇ…」
藤堂とハグ友になってから、もうだいぶ経って
私もこういうことするのに慣れてきたけど…
「千紗、」
今日は、いつもの制服とはちがう体操着
そんなのも着こなしてしまうこいつは、
やっぱりある意味すごい…
「なに?」
コツン、と私の頭の上に顔を乗せて口を開いた
「…俺のこと好きになるのだけはやめてね」
「はぁ?」
こいつはほんとに……バカじゃないの?
自分からそんなこと言う!?
私に好かれる自信はどっからくんのよ!
「言っとくけどね!あんたのこと苦手なタイプなの!
好きになるわけないでしょっ、バカ!」