1日10分、俺とハグをしよう
えー、なんてクスクス笑う藤堂
私の顔を覗き込んで「冷たくない?」だって
藤堂がろくでもない奴だってこと、私が1番知ってるもの
知ってて好きになるなんてありえないでしょっ
「しつこくまとわりつかれるのも嫌だけど、
冷たくされんのも嫌だなー」
「ちょっ、耳!やめてって…」
ふっ、と息を吹きかけられる
ハグだけって約束なのに何してるの、藤堂!
「へーぇ…耳ダメ?」
「ひゃ…っ、」
ちゅっと、耳にキスをする
自分の変な声に顔が赤くなった
こいつ…っ、本当に嫌い…!!
「っもう、離れて!」
「なんで?まだ2分残ってるのに」
楽しそうな声…ムカつくっ
手で押して離れようとしても、ぐっと腰を引き寄せられるしっ