1日10分、俺とハグをしよう


気づけば私たちの騎馬と、

敵チームの騎馬、1組ずつしか残ってなくて



ごくりとツバを飲み込んだ




…上の子、知ってる…

よく藤堂に絡みにいってる隣のクラスの佐藤さん…




でも、どうしてだか分からないけど、さっきからすごく睨んでくるし…!


こ、怖いっ





「あのハチマキとればうちらの組の勝ちだよ!頑張れっ」


「う、うん」





ジリジリと近づいていく


それからガシッと両手での押し合い

なんとかスキをついて取りたいけど、な、中々手強いっ





「…この前、」


「え」




ボソッと小さく呟いた佐藤さんは、私を睨みつけた





「この前、泉と抱き合ってたの、あなたでしょう?」


「なっ…」





ど、どうして知って……って、さっき藤堂言ってたじゃん。


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