1日10分、俺とハグをしよう


でで、でもあれは!

佐藤さんに腹が立って見返したくて言ってしまっただけであって!!


それ以上の意味は何もないしっ





「か、勘違いしないで!あれはただ…」


「ただ?」


「意地を張っただけっていうか……」


「ふーん?」




て、いうか!

どうしてこいつは近づいてくるの!!





「俺には懐かないなー、とか思ってたんだけど、」


「ちょ、ちょっと…」


「千紗はツンデレってやつ?」





座っていたソファの背もたれに手をついて、

奴はグイッと顔を近づけた



藤堂の匂いがふわりと香って、な、なぜかドキドキしてしまう




「と、藤堂…近いっ」




思わず顔をそらすと、

奴の手によって正面を向けられた


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