いつかその日が来るまでは
「本当か?」
「大丈夫だってー先生心配しすぎ。」
「そりゃあ心配するだろ。」

その言葉に本質はわかってても嬉しくなってる自分が惨めだった。

「‥ねぇ先生。」
「なんだ?」
「‥先生は彼女とかいないの?」

別にそんなこと聞きたくないのにこんな言葉しか出てこない。
先生は誰も使っていないベッドに浅く腰をかけて一息吐いた。

「あー彼女ねぇ‥今は生徒で手一杯だよ。ほんと。」

何を思い出しているのか小さく笑いながらそう言う。

「でも先生モテそう。」
「モテてたらとっくに彼女ぐらいいるだろー。」

俺を傷つけんななんて言いながら先生は笑っていた。
だから今ならってどこかで思ったのかもしれない。
苦しい想いが爆発してどうにかなってしまいそうだったから逃げたかったのかもしれない。
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