獣彼。
清川駅





「えっと…猫耳…猫耳…って、なんてね!駅に着けてくるわけないよね!」



といいつつわくわくしている渚であった。



ふと、駅の改札口を見た。



そこで大きく手を振っている少年が。



「ん?あの人かな?……猫…耳……」



まさに出会い系にのっていた写真そのものだった。



黒い髪に、ぴょこっと出た猫耳。

白いシャツに、ほっそりとしたジーンズを着用していた。



背もなかなか高い。170cmはあるかな……!?



「か…ごふ、…か…可愛い………!!」



漫画に出てきそう―――!!



渚はその手を振っている少年に駆け寄った。



「あの…"霧川雅”さん…ですか…?」



「ん、そーそ!わー、やっぱり渚さん、想像通りかっわいい―――!!」



…外見とは裏腹に、ヤケにテンションが高いなあ。



あ、でも可愛いかも。



その時、





『ぎゅっ』


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