人間複製機
懲りない男
あたしはとてもいい気分だった。
気まぐれに柚香に助言できてしまうくらい、心に余裕がある。
マナは保健室へ行ってそのまま早退してしまったし、弘樹は大人しい。
そして陸人は休憩時間の度にあたしに話しかけてくれる。
もう最高の気分だ。
ナオは時々あたしと陸人の事を気にして視線を向けてくるけれど、何も言えずにいる。
陸人はナオの事を意識的に無視しているし、2人の関係は完全に壊れていた。
「今度の休みサッカーの試合観に行かないか?」
陸人にそう誘われてあたしは一気に気分が高揚した。
高校サッカーで、大雅がレギュラーに選ばれた試合らしい。
会場は隣県らしく、移動時間もずっと陸人と2人きりというワケだ。
これは滅多にないチャンスだった。
当日にお弁当でも作って行けば陸人の心をつかむことができるかもしれないのだ。
「行く行く! 2人で応援しなきゃね!」
あたしはハシャギながらそう言ったのだった。
気まぐれに柚香に助言できてしまうくらい、心に余裕がある。
マナは保健室へ行ってそのまま早退してしまったし、弘樹は大人しい。
そして陸人は休憩時間の度にあたしに話しかけてくれる。
もう最高の気分だ。
ナオは時々あたしと陸人の事を気にして視線を向けてくるけれど、何も言えずにいる。
陸人はナオの事を意識的に無視しているし、2人の関係は完全に壊れていた。
「今度の休みサッカーの試合観に行かないか?」
陸人にそう誘われてあたしは一気に気分が高揚した。
高校サッカーで、大雅がレギュラーに選ばれた試合らしい。
会場は隣県らしく、移動時間もずっと陸人と2人きりというワケだ。
これは滅多にないチャンスだった。
当日にお弁当でも作って行けば陸人の心をつかむことができるかもしれないのだ。
「行く行く! 2人で応援しなきゃね!」
あたしはハシャギながらそう言ったのだった。