狂愛社長に溺愛されてます
「君には拒否権はないからね」



社長というのはこんなにも横暴なものなのだろうか。



「あたしは、社長がいままで一緒にいた女の子たちとは違います」



誰もが自分の事を好きだなんて思わないで欲しい。



「別にそういうのを望んでるわけではない」


「……え?」


「まぁ、君を僕に惚れさせるけど」



ニヤっと口角を上げて笑う。

この人のこの顔を見るとなんだか全身がゾクッとする。
自分がおかしくなってしまいそうなそんな感覚。



「でも、あたしこのまま秘書ではいたくありません」


「どうして?」


「暇なのは嫌いです」



つい昨日までバタバタと走り回っていたのに、今日はなにもすることがなくてつまらないと感じる。



「君には普通が通用しないんだな」


「普通?」


「だって、なにをしなくてもお金がはいるなんてみんなは喜んでた」


「はぁ……」



みんなってこの人は、どれだけの人をこのような業務につかせてるのだろうか。

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