狂愛社長に溺愛されてます
「熱樹さんの手ってあったかいですよね」


「それは僕が冷たいと言いたいのか?」


「え?」



なんだろうと思ったが、子供の頃に
〝手が冷たい人は心が暖かい〟というふうにみんな言っていたのを思い出す。



「手が暖かいと心が冷たいんだろ」



そんな迷信を間に受けているのか、案外落ち込んだ顔をしてる。



「熱樹さんが本当は心の暖かい人だって知ってますよ」



俺様すぎる社長様だけど。
でも、根は優しいことをあたしは知っている。
少しどころじゃなく常軌を逸したものを持っているけど、この一週間一緒にいるとそれが彼だとも思ってしまう。



「君にそう言われるのはなんか嬉しいな」



少し頬を赤らめる熱樹さんに、なんだかこっちまで照れてしまう。



「いくらでも言いますよ」


「いい。照れるから」



俺様社長、熱樹さんの可愛い1面。
こんな社長を見れてるのはおそらく今はあたしだけだろう。
熱樹さんの過去は知らないから、これまでにもいたのかもしらないけど。

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