狂愛社長に溺愛されてます
「どうしてそんなにストレートなんですか……」



好きな人に〝好き〟と言えるなんて。
よっぽど自信がないとできないよ。

現にあたしは風詩への告白なんてできなかった。



「欲しいものは絶対に手に入れたいからかな」


「欲しいもの……」


「楓、だよ」



頬に触れていた手が首筋を通って降りてくる。



「あ、熱樹さん……」



なにこれ、すごくドキドキしてる。
こんなことされたことがないからだ。



「ん?」


「あんまり、触らないでください……」


「なんで?」



キョトンと首を傾げる。
熱樹さんのこんな可愛い姿を見れるのはあたしだけだろうか。
あたしだけであって欲しいと願う。



「それ以上降りて来ちゃうと……」


「触れていたいから、君に」


「……んっ」



熱樹さんの手が段々と降りてきて、人差し指をクルクルと回しながらあたしの肌を楽しんでいる。

熱樹さんの指の動きにゾクゾクとしながら、変な声が出てしまう。

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