狂愛社長に溺愛されてます
「ごめんな、楓。俺のせいで」


「……風詩は悪くないよ」



悪いのは熱樹さん。
なのに、どうしてまだ好きでいるんだろう。



「楓、こんな時だけど……いや、こんな時だからこそ俺と付き合って」



エレベーターの中体を引き寄せられる。



「風詩……」


「俺のことを楓が前は好きだったけど、いまは違うこともわわかってる」



「……っ」



なんで、好きになってしまったのだろうか。
なんで、風詩をすきなままでいられなかったのだろうか。



「それでもいいから、いまは楓といたい」



風詩の抱きしめる力が強くなる。



「どうして今日、あそこにきたの?」


「アイツが俺の会社のアドレスにメールしてきた」


「……え?」



いつの間にメールなんてしていたのだろうか。



「楓が檻に入れられてる写真つきで」


「え!?」



いつの間にそんな写真を撮られていたのだろうか。
そんな瞬間あったのだろうかと思い出しても、思い出せない。

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