狂愛社長に溺愛されてます
「行くぞ」


「はいはーい」



2人であたしの家から出発する。



「二人で住んだらこんな感じかな」



なぜだからニコニコしてる風詩。



「さっきから何言ってるのよ」


「ん、妄想。好きな子といれるってやっぱ嬉しいじゃん」


「もう、バカ」



恥ずかしくなって、風詩の頭をたたく。



「照れるなよ」



なんて、あたしの頭をぐしゃってする。



「もう、早く行くよー!」


「そんな急がなくたって、お前の家から会社五分だろ」



風詩の言う通り。
あたしの家と会社はすぐそばなんだ。
朝寝坊してもいいようにすぐ近くにしてみた。



「すぐつくじゃん」



風詩がそう口にしたときにはもう会社は目の前だ。



「一緒に通勤……朝帰り?」



パタンと車の扉が閉まる音がしたかと思えば後ろからそんな声。



「……熱樹さん」



いつも通り、クールな表情を崩さない。

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