好き、好き。あなたが好き
同じクラスで半年間言い続けてるんだけど、一度も答えてもらっていない。
いつも、シッシとやられてしまう。
本気なのにな…この気持ち。
「また戌井に振られたのか?」
「瀬戸くん」
ふてくされて自分の席に戻ると、隣の席の瀬戸 翔(せと しょう)が声を掛けてきた。
¨振られた¨という言葉にムッとする。
「振られてないよ!コミュニケーション!!」
「は?何言ってんの?完全に相手にされてないじゃん」
「そんなことないもん!!会話できてるもん」
「会話できてるって…その程度…」
「その程度って言わないで!」
思わず大きな声が出てしまった。