だから、俺を見ろよ。

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「じゃあまた後でね、未莉」


「おけー」


笑花とはクラスが違うから、廊下で別れる。


私のクラスは2年2組。


私は教室のドアを開ける。


「あっ!未莉ー!おはよっ♪」


と、いきなり抱きついてきたのは、私の友達、白石 亜子。


肩までのサラサラの黒髪に、大きな瞳。


背は私よりもさらにちっちゃくて、めちゃくちゃ可愛い。


「あれ!?なに、元気なくない!?じゃあしょーがないな、亜子のちゅーで...」


んー、と顔を近づけてくる亜子。


「きもい」


「ふぎゃっ」


私はそんな亜子の顔を手で掴み、阻止する。


亜子は正真正銘のお調子者。
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