だから、俺を見ろよ。


☆.°★°.☆.°★°.☆


『も〜、先生の鬼!』


私は先生に頼まれた教材を、教室まで運んでいる途中だった。


意外と背の低い私は、積まれた教材で前が見えていなかった。


すると。


-_...ドンッ


『キャッ』


前から来た人に、思いっきりぶつかってしまった。


ぶつかった人は、荒谷 千尋。


_...バササッ!


私は転んで、教材は床に落ちてしまった。


『大丈夫?ごめんね』


『ほんとごめん、ケガない?』


とか、よくある少女マンガのような展開を期待してた私。


その期待は大きく裏切られ、なんとその千尋はそのまま素通りして行ってしまったのだ。


『え?』


千尋の第一印象は最悪。
< 6 / 19 >

この作品をシェア

pagetop