すきらい。

「せんせー！」
私はいつものように先生に抱きつく。

「だーかーらー、抱きつくなって！」

先生はいつもみたいに私の手を振りほどく。

「え〜だって私は先生がー」

「好きなんだろ？もうお前が俺のこと好きなの知ってるから。」
と、先生は目の周りをクシャッとさせて私に微笑む。

(本気で好きなこと知らないくせに。)
私はその笑顔に少し苛立ちを感じてしまった。

「うわ！もうこんな時間かよ、白石も早く教室戻れよ！」
「は〜い。」


「ねぇ…あの子っていつも宮島先生にくっついてるよね。」

「禁断の恋ってやつ？ありえないんだけど。」

最近こうやって周りの女子がバカにしているのを耳にする。

(生徒と先生だからダメなの？ただ好きになった人が先生だったってだけじゃない。禁断の恋とか誰が決めたの？どうしたら先生は私を見てくれるの？)


〜先生side〜

(はぁ、あいつ好きとか冗談で言ってるんだよな〜。でも俺もいい加減ちゃんと言った方がいいよな。)