すきらい。
〜病院内〜

「なつめ…なつめ…」

(ん…お、かあさん?)

「あっ!先生!先生は!?」
私は今まで起きたことを全て思い出した。

「なつめ、先生ならまだ意識が回復してないそうよ…」
「そ、そんな」
(自分のせいで先生は…)

「あんたが無事で本当に良かった…宮島先生には感謝してもしきれないわね」

お母さんは私に抱きつきながら涙を流している。

医者「なつめさんは事故を目の前にしたショックで気を失ってしまっただけなので、すぐに退院できますよ。」

「そうですか、ありがとうございます!じゃあなつめ帰ろっか。」

「ま、まってお母さん。先生のところに寄らせて。」


〜先生の病室〜

「せんせい。」
「ごめんね先生。」

あの時私が走り出さなければ。
私が買い出しについて行かなければ。

私が先生を好きでなければ。

「先生、大好きだよ。これで最後。」
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