わたしは今日もあなたの隣で
私は病室を飛び出した。
ドアの前に、ズルズルとへたりこむ。
本当は、ずっと思ってた。
邪魔しないでよって。
私は絶対に祐美さんよりもナオくんのこと知ってて、ナオくんだって私といるときのほうが安心できるはずだって。
私は、ナオくんの特別なんだって。
そう思い込んで、少しばかりの優越感に浸って。
でも違う。私は特別なんかじゃない。
ただ家が近くて、親が仲が良くて、幼なじみだから。だから、ナオくんのそばにいられた。
私たちは、それ以上でも以下でもない。
幼なじみという繋がりが切れてしまったら、私たちの間にはなにが残るんだろう?