わたしは今日もあなたの隣で


「ナオく…「尚人(なおと)」


病室のドアの開く音がして、声が聞こえた。


その声に、ナオくんの顔はふんわりと、優しく微笑む。


「おはよう、祐美(ゆみ)。来てくれたんだ!」


ああ、その顔。


ナオくんのその顔が、私は一番好き。


私には絶対にしてくれないその顔が、私は世界で一番大好き。

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