Convey The Feeling
想像していたよりも
8月15日の前日、14日。
琢斗、グラウンドかな?
明日は試合に行けないから、せめてちゃんと顔を見て頑張ってって言いたかった。
別に、怪しくないよね?
友達ってこういうことしていいよね?
せっかく誘ってくれたのに、行けなくなったから、せめて…ね。
「あ、いたいた!おーい…た…」
わたしは名前を呼ぶのを止めた。
「琢斗先輩、はい!お水です!」
「おう、サンキュー!」
2年生のマネージャーの子。
可愛くて、女の子って感じの子。
琢斗も、ああいう子が好きなのかな。
「琢斗先輩、明日の試合はどうですか?」
「勝つよ絶対!普段俺たちの為に頑張ってくれてるマネージャーさん達の為にもなっ」
ニカッと、いつものはにかんだ笑顔。
あの子にも見せるんだなぁ。
今日は帰ろう。