アウト*サイダー

 ハルちゃんが教室に戻ってきて、午後一の授業が移動教室なので筆箱と教科書を持って教室を出る。

「ごめんね、遅くなっちゃって」

 お詫びと言って一口大のチョコをハルちゃんからもらった。

 ハルちゃんは、いつも何かしらお菓子をもってきているみたいだ。

 もらったチョコの銀紙をはがして口に放り込む。ミルクチョコの甘さが口中に広がる。

「宮永君、今日も来てたんだね」

「ん? あぁ、うん」

 次の授業が体育とかで、ハルちゃんと入れ違うように彼はクラスの友達に連れていかれてしまった。

「ハスミちゃんって……」

「ん?」

「やっぱし、宮永君のこと」

 期待のこもった目を向けるハルちゃん。私はすぐさま首を振って否定する。

「あの人が勝手に来ただけだもの」

「なんだ、そっか」
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