アウト*サイダー

 様々な部活の中で人気がある部、ない部は分かれる。うちの学校では特にサッカー部が強くて人気だ。

「意外と、みんな見学来てるんだね」

 相変わらず曇り空だが、放課後のグラウンドにはサッカー部の練習を見ようと多数の女子が集まっていた。

 そして、そんな女子(私やハルちゃんも入るだろう)をマネージャーが疎ましそうに見張っている。

「あ、あの人! あのゴール前で喋ってる格好良い人が堀江君なの」

 テンションが上がっているハルちゃんは、マネージャーの牽制なんか目に入っていない様子。私の制服を掴んで引っ張り、きゃっきゃっとはしゃぐ。

「へぇ……」

 ゴール前では二人の部員がいる。格好良い人……確かに、遠くてもどっちか分かるほどイケメンだ。

 他の女の子たちの目線もほとんどが堀江君に向いていた。

 日に焼けた肌に引き締まった体。まさしくスポーツマンらしい爽やかさを体現している。
< 23 / 466 >

この作品をシェア

pagetop