アウト*サイダー
喉に通っていく水分。でも少ししか通らなくて、すぐ噎せてしまった。口からこぼれるのを手で押さえる。すると、ケイが今度は自分の口にスポーツドリンクを含ませていた。
何をされるか気付いて拒もうとする私の手を片手で制し、顎を上向けさせたケイが口移しでそれを飲ませた。少しずつ、噎せてしまわないように。全てを飲み込んだ後で彼が離れた。
「さ、行くよ」
そう言って腕を掴んだケイが、ベンチに座っていた私を立ち上がらせた。だけど、立ち眩みがして、ふらついた体をケイが支えてくれる。
「大丈夫?」
心配そうな目。私は彼の胸に飛び込んでしがみついた。その頭を彼の手が撫でた。
「こんな風に一人で立ち上がれなくなるまで我慢しないでよ。せめて、場所だけで良いから教えて。探している間、心配で生きた心地がしなかった」
コクコクと頷いた私に、ケイは軽く息を吐いて、汗で張り付いた前髪を掻き分けておでこにキスを落とす。
「熱中症になってるから、保健室の涼しい所で休ませてもらおう。それでも良くならなかったら病院に行くからね」
病院はやだな、と思っていた私にケイが「行くからね、絶対」と念を押すから仕方なく頷く。
だけど、お姫様だっこまでしようとする彼を、なんとか宥めて保健室に向かった。