アウト＊サイダー

　告白もケイが初めてだった。好かれるよりも嫌われることの方が多い気がするし。

「分からない？　俺に対する好意と、ハスミに対する好意の熱量がどれだけ違うか」

「熱量？」

　何言ってんだ、コイツ。

「俺に告白してくる奴なんて、大概勝手な妄想を抱いてて、それを押し付けているだけ。でも、ハスミを好きな奴は、なんと言うか……」

　言葉を区切って考え込むケイが無意識だろうか、唇を少し尖らせる。ああ、なんて可愛い唇。プニプニしたい。

「見た目だけじゃなく、ハスミの優しさとか、芯の通った自分を持っている所とか、親しくなった時に感じる特別感というか、気を許されている感じが心地よくて、それを自分だけに向けて欲しくなるような……とにかく、ハスミは人を惹きつけてしまうから、もっと自覚してほしい」

　思っていたよりも真面目な答えが返ってきて驚く。そんなこと言われても……て感じだけれど、内心嬉しがってたりする。

　今言ったことはケイが私に思ってくれている好きな所なんだ。

「それじゃあ、ケイも自覚してよね。自分がどれだけ彼女に想われているか」

「え？」

　え、じゃないでしょうに。そんな意外そうな顔して。

「会えない時に考えるのも、会いたいと思うのもケイなんだから。あと、こうやって側にいる時、もっとずっと一緒にいたくなるのも」