アウト*サイダー
「ケイの? ほんとに?」
繋いだ手はそのままに、真上にある太陽に照らされて二人で座る。
ケイは眠そうに目を細めて背もたれに体を預け、私はそんな彼を疑うようにして見つめた。
ケイがちらりと私を見上げて、不意に笑い出す。
「ごめん、ウソ。いや……でも、いつか本当になるはず」
「意味わかんない」
なんだ、と肩を落とす私にケイは背筋を伸ばしてこっちに向き直った。
「今はまだ人の所有物だけど、いつか大人になってここを買うんだ。それで自分の店を開く!」
キラキラした目。
憧れ、夢、未来。
それらを宿している目。
「お店? 何のお店を?」
彼につられて私まで声が弾む。そんな自分を恥ずかしく思う暇なくケイが突然立ち上がって手を引いて行く。