アウト*サイダー
小学、中学と経て高校生。十六歳になった私は……またしても同じ過ちを繰り返そうとしているのだろうか。
「明らかにハスミが悪いね、そりゃあ」
斜め上から言葉を投げてくる、今どきの流行に乗りに乗っかかったJK……もとい、あの衝撃的事実を突きつけてきた本人であるトクラを睨む。
高校デビューも甚だしく、自身の強みを最大限に活かした化粧に左右対称と言っていいくらい丁寧にセットされた巻き髪、友人からの相談にも関わらず薄い板の画面から目を離さず付け爪をカチカチ言わせて弄るトクラ。
こいつは唯一、私を避けたり無視したりしない人物だった。
……と、言っても、私もトクラも性格があれ(少しだけ癖がある)なので仲良しこよしで今までやってきた訳ではない。
「トクラに嫌われようが何されようが良いけど、ハルちゃんには嫌われたくないの。それも、誤解されて」
「へー? 言ってくれんじゃない。私にいつも泣いてすがり付いてくるくせに」
いつもじゃない。トクラがツインテールの子以外にも色んな所から聞いた悪口や噂話を聞かされた十一歳の少女には、それはもう耐え難い苦痛で仕方なかったんだ。