シンシアリー
大切に木箱を抱えて、静かに涙を流すレティシアが、とても美しく、とても愛しいとユーグは思った。
「・・これは、ペンとしてではなくて、フクロウの時みたいに、お守りとして持ち歩くことにするわ」
「姫様に喜んでいただいて良かった。俺も・・嬉しいです」
何となく話すことを憚れた二人は、そのまま見つめ合っていた。
レティシアのヘーゼル色の瞳から、ハラリとこぼれ落ちた涙が、頬を伝う途中、ユーグはスッと伸びた太い指で、彼女の涙を自然に拭ってあげていた。
「・・これは、ペンとしてではなくて、フクロウの時みたいに、お守りとして持ち歩くことにするわ」
「姫様に喜んでいただいて良かった。俺も・・嬉しいです」
何となく話すことを憚れた二人は、そのまま見つめ合っていた。
レティシアのヘーゼル色の瞳から、ハラリとこぼれ落ちた涙が、頬を伝う途中、ユーグはスッと伸びた太い指で、彼女の涙を自然に拭ってあげていた。