シンシアリー

「・・・ありがとう、ユーグ。そして・・ごめんなさい」
「え？何が、ですか」
「・・あなたはずっと、私のことを避けていたようだったから。きっと私、あなたに何か失礼な振る舞いをしたか、不快な思いをさせてしまったんだと・・・。この前会ったときに謝りたかったんだけど、忘れてしまって・・・ごめんなさい」
「そんなっ・・！姫様。それは違いますよ。完全な誤解です」
「そぅ、なの？」
「はい」
「じゃあ・・・ユーグ」
「はい、姫様」
「私のこと、嫌わないで」
「姫さ・・・」

・・・そうすることができれば・・。俺の心はどんなに楽になるだろう。だが・・・。