シンシアリー
姫の発案で手がけ始めた養蚕業は、その頃軌道に乗ったと言っても良いだろう。
丁寧に織られた乳白色の絹は鮮やかな光沢を放ち、誰もがウットリするほど手触りも滑らかで、自他国共に認める程の上質であり、且つ質の良さを誇る。
だが、ここまでの基本技術であれば、他国も取り入れようと思えば取り入れることができるはず。アンドゥーラ産の絹(製品)は特別だと他国に認めさせるには、さらにそれを上回る「何か」が必要だと考えたレティシアは、「色」に目をつけた。
こうして、染色職人が幾度も幾度も試作を繰り返してやっと出来上がったのが、赤や黄等、数々の色に染め上げられた絹の布地である。
その中でも「アンドゥーラ・ブルー」と呼ばれる青色の絹布は、元は淡い色調で、それだけでも十分美しいのだが、日の光に当てると、絹独自の光沢と相まって、微妙な色合いに変化する。
丁寧に織られた乳白色の絹は鮮やかな光沢を放ち、誰もがウットリするほど手触りも滑らかで、自他国共に認める程の上質であり、且つ質の良さを誇る。
だが、ここまでの基本技術であれば、他国も取り入れようと思えば取り入れることができるはず。アンドゥーラ産の絹(製品)は特別だと他国に認めさせるには、さらにそれを上回る「何か」が必要だと考えたレティシアは、「色」に目をつけた。
こうして、染色職人が幾度も幾度も試作を繰り返してやっと出来上がったのが、赤や黄等、数々の色に染め上げられた絹の布地である。
その中でも「アンドゥーラ・ブルー」と呼ばれる青色の絹布は、元は淡い色調で、それだけでも十分美しいのだが、日の光に当てると、絹独自の光沢と相まって、微妙な色合いに変化する。