シンシアリー
「そうだわっ!ヘルメース、あなたの護衛をする騎士に剣術を見てもらうよう、頼めば良いじゃないの!ええっと、名前は何て言ったかしらね・・・」
「さあね。知らないよ。断ったから」
「えっ・・・?何故!」
「僕には必要ないからさ」
「でもっ、あなたは公子なのよ!今度の“事件”だって、男性が・・しかも騎士長官が殺されたのよ。だから、あなたが狙われないという保障はどこにもないのよ!」とアレッシアは言いながら、心のどこかでヘルメースが狙われることを願っていた。
そうすれば、自分が抱いている「ヘルメースが犯人“首切り”ではないか」という疑惑が、解消されるからだ。
いろんな理由を次々とまくしたてるアレッシアに、ヘルメースは「少しは落ち着きなよ、母上」と、面倒くさそうに言った。
「さあね。知らないよ。断ったから」
「えっ・・・?何故!」
「僕には必要ないからさ」
「でもっ、あなたは公子なのよ!今度の“事件”だって、男性が・・しかも騎士長官が殺されたのよ。だから、あなたが狙われないという保障はどこにもないのよ!」とアレッシアは言いながら、心のどこかでヘルメースが狙われることを願っていた。
そうすれば、自分が抱いている「ヘルメースが犯人“首切り”ではないか」という疑惑が、解消されるからだ。
いろんな理由を次々とまくしたてるアレッシアに、ヘルメースは「少しは落ち着きなよ、母上」と、面倒くさそうに言った。