シンシアリー
「それで・・これは私の推測だけど、ミカエルズ国王は、それほど国政に詳しくないと思うの」
「国王に成り立てだからですか」
「ううん。そうじゃなくて・・いえ、それもあると思うんだけど・・・。ミカエルズ国王は、10歳になったばかりなの」
「・・・え!?」
さすがに驚いてしまったユーグは、そのままの表情を隠す余裕もないまま、レティシアをまじまじと見た。
「じ、10歳ってまだガキ、いや子どもじゃないですか!」
「そうよね。でも、王族等の高い地位に属する人たちは、大体それくらいの年齢から結婚することが許されているし、婚約に至っては、赤ん坊の時から可能だから」
「それはそうですけど・・。結婚ってそんなものじゃないでしょう?俺は納得できません」
「そうよね。私もそう思う。でも、実際に結婚生活を営めるか否かは大した問題じゃなくて、この場合は恐らく、“国王らしさ”に箔をつけるために、ミカエルズ国王は結婚という道を選んだのだと思うわ。それか、周囲の誰かが、国王にその道を選ばせたか」
「それが政略結婚なのだ」という言葉が、二人の頭上に、重くのしかかる・・・。
「国王に成り立てだからですか」
「ううん。そうじゃなくて・・いえ、それもあると思うんだけど・・・。ミカエルズ国王は、10歳になったばかりなの」
「・・・え!?」
さすがに驚いてしまったユーグは、そのままの表情を隠す余裕もないまま、レティシアをまじまじと見た。
「じ、10歳ってまだガキ、いや子どもじゃないですか!」
「そうよね。でも、王族等の高い地位に属する人たちは、大体それくらいの年齢から結婚することが許されているし、婚約に至っては、赤ん坊の時から可能だから」
「それはそうですけど・・。結婚ってそんなものじゃないでしょう?俺は納得できません」
「そうよね。私もそう思う。でも、実際に結婚生活を営めるか否かは大した問題じゃなくて、この場合は恐らく、“国王らしさ”に箔をつけるために、ミカエルズ国王は結婚という道を選んだのだと思うわ。それか、周囲の誰かが、国王にその道を選ばせたか」
「それが政略結婚なのだ」という言葉が、二人の頭上に、重くのしかかる・・・。