シンシアリー
「・・そうだね。プリヤの事だって僕は・・正直に言うと、あまり信用・・っていうより、包み隠さず何でも話そうという気にはならないんだ。それは信用していないってことになるんだろうけど。でもそれを言うなら、僕は、他の者たちにも本心を打ち明けようとは思わない。お父様とお母様以外の誰にも、と・・・貴女が・・レティシアがここに来てくれるまではそう思っていた」とコンスタンティンに言われて、レティシアはハッとした。

「本当の事を言うと、僕は結婚なんかしたくなかった。だって僕はまだ10歳なんだよ」
「そうですね。分かりますわ」
「でも、まだ僕は幼いから、国王になっても周りは納得し兼ねるだろうとプリヤが言って・・両親の死に対し、半年喪に服した頃に、僕は10歳になる。そのときすぐに結婚して“身固め”をすべきだと。周囲も納得すると言って、どんどん話を進めて・・・」

< 273 / 365 >

この作品をシェア

pagetop