シンシアリー
「ショウガは生薬として、熱を下げる作用があると言われております。ただ、辛味が強いので、そのまま食すよりも、他の香辛料と混ぜたり、このように、熱湯にショウガの搾り汁と蜂蜜を――ショウガだけだと口内に刺激だけが残ってしまうので――溶け込ませたものを飲んで使用するのが、この国では一般的です」
「素晴らしいわ。ぜひ見てみたい。そのショウガは厨房にあるのかしら?」
「え?ええ」
「では、今から見に行ってくるわ。イリーナ、国王様のお世話をしていてくれる?」
「かしこまりました!王妃様」
「コースチャ、また後で来ます」
「うん」
椅子からスッと立ち上がったレティシアは、ドレスの裾を微かになびかせ、優雅に歩きながらコンスタンティンの寝室から出た。
レティシアの数歩後に続いて、彼女の専属護衛騎士・ユーグも寝室を出る。
そして数メートル後、ユーグはレティシアの横に並んだ。
「素晴らしいわ。ぜひ見てみたい。そのショウガは厨房にあるのかしら?」
「え?ええ」
「では、今から見に行ってくるわ。イリーナ、国王様のお世話をしていてくれる?」
「かしこまりました!王妃様」
「コースチャ、また後で来ます」
「うん」
椅子からスッと立ち上がったレティシアは、ドレスの裾を微かになびかせ、優雅に歩きながらコンスタンティンの寝室から出た。
レティシアの数歩後に続いて、彼女の専属護衛騎士・ユーグも寝室を出る。
そして数メートル後、ユーグはレティシアの横に並んだ。