シンシアリー
―――これが、レティシア姫と“見習い騎士”ユーグの出会いだった。
当時姫は5歳、ユーグは10歳。出会ったばかりの二人の間に、恋愛感情は芽生えていないものの、お互いに「何か」を感じていた。
その目に見えない「何か」とは、その時点では、細く、そして長く・・・しかし、確実に二人を結びつけるものだ。
端的かつ簡潔に言い換えれば、「絆」と表現できるだろう。
二人の「絆」は、時には運命によって絡まり、時には人や時世によって阻まれながら、様々な試練を乗り越えていくことで、さらに強く、しなやかに結ばれていく―――。

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