シンシアリー
図書室の本を全て読みつくしたレティシア姫は、さらに知識を得るために、父親のゼノス大公に「勉強がしたいのです」と頼んだ。
このとき、姫は8歳。
アンドゥーラ公国では、女性に参政権がないことから、女性の就学率は男性よりもかなり低かった。
公国内には「政治に参加しない女性は、そこまで勉強する必要はない」という風潮が、根を張っていたのである。
しかし、レティシアが賢者並みに賢い姫であることを見抜いていたゼノス大公は、ここで姫の才能を断ってはならないと考えた。
大公が信頼しているセイヴィアー騎士長官の「姫様の賢さは伸ばすべき」という助言も後押しになり、姫のために教師・スファイトスを雇い、公邸に来てもらうことにした。
そうして初老のスファイトスから哲学を学び始めたレティシアは、喜々として新たな知識を吸収し始めた。
スファイトスは、レティシアののみ込みの速さと賢さに内心舌を巻きつつ、自分が知っていることは、余すことなくレティシアに教えた。
・・・姫様の高い知能は、恐らく持って生まれた天性のものであろう。
それをさらに伸ばして差し上げるのが、教師としての私の役目・・・。
このとき、姫は8歳。
アンドゥーラ公国では、女性に参政権がないことから、女性の就学率は男性よりもかなり低かった。
公国内には「政治に参加しない女性は、そこまで勉強する必要はない」という風潮が、根を張っていたのである。
しかし、レティシアが賢者並みに賢い姫であることを見抜いていたゼノス大公は、ここで姫の才能を断ってはならないと考えた。
大公が信頼しているセイヴィアー騎士長官の「姫様の賢さは伸ばすべき」という助言も後押しになり、姫のために教師・スファイトスを雇い、公邸に来てもらうことにした。
そうして初老のスファイトスから哲学を学び始めたレティシアは、喜々として新たな知識を吸収し始めた。
スファイトスは、レティシアののみ込みの速さと賢さに内心舌を巻きつつ、自分が知っていることは、余すことなくレティシアに教えた。
・・・姫様の高い知能は、恐らく持って生まれた天性のものであろう。
それをさらに伸ばして差し上げるのが、教師としての私の役目・・・。