シンシアリー
相手をきちんと尊重しながら的確な問いかけをし、知らないことを知った時には素直に驚き、嬉しい時にははにかみながら笑顔を浮かべるレティシア姫と、そんな姫をいつも敬い、そして護り、陰ながら姫の心を支えるセイヴィアー騎士長官がふらりと街にやって来ることを、一人、また一人と、ごく自然に歓迎するようになっていった。
しかし、二人がここまでたどり着くのに、実に2年の歳月を要した。

そしてちょうどその頃から、レティシア姫にも新たな変化が訪れた。

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