シンシアリー
今までレティシア姫は、家庭教師に公邸に来てもらい、いわゆるマンツーマンで習っていた。
しかしこれからは、学校という場に姫自らが赴き、十数名の生徒と一緒に、一人の先生から教わる形に変わった。
つまりこれは、姫の世界がその分広がったことを意味する。
最初の頃こそ、姫は活発に意見を論じ合う若人たちに気圧されて何も言えなかったが、そのうちそんな雰囲気にも慣れたのだろう、自分から積極的に発言するようになっていった。

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