シンシアリー
ある日のこと。
植物の観察をするため、医学科一行は南西部の山間に来ていた。
そこに生息している数種類の植物を見つけては、本と照らし合わせて確認するという作業を繰り返すうちに、レティシアはある建物を見つけた。
「先生。何故このような山間に建物があるのですか?地図には載っていないと思うのですが」
「あぁこれはねぇ、確か・・18年前だったかな、南西部の国境付近でちょっとした小競り合いがあってね。怪我人を収容するための施設として、そのときに急いで建てられた小屋じゃないかな。ほらみんな、小屋をよく見てごらん。造りは新しいが、即席に作られたものだから、とても簡素にできているだろう?」
「本当だ」
「中に入ってもいいですか?」
「鍵はないからね、入れるだろう。だが外から見なさい。急に崩れ落ちてくるかもしれないから」
「はーい」
植物の観察をするため、医学科一行は南西部の山間に来ていた。
そこに生息している数種類の植物を見つけては、本と照らし合わせて確認するという作業を繰り返すうちに、レティシアはある建物を見つけた。
「先生。何故このような山間に建物があるのですか?地図には載っていないと思うのですが」
「あぁこれはねぇ、確か・・18年前だったかな、南西部の国境付近でちょっとした小競り合いがあってね。怪我人を収容するための施設として、そのときに急いで建てられた小屋じゃないかな。ほらみんな、小屋をよく見てごらん。造りは新しいが、即席に作られたものだから、とても簡素にできているだろう?」
「本当だ」
「中に入ってもいいですか?」
「鍵はないからね、入れるだろう。だが外から見なさい。急に崩れ落ちてくるかもしれないから」
「はーい」