シンシアリー
「はい。即席に作られたものだし、今は誰も住んでいないので、中は酷い有様でしたが、外と中を補強し、ベッドも作り直して、新たに清潔な寝具を入れれば、医療施設としての機能を十分果たします。それに、あの小屋は山間部にありますよね。山間部は街中よりも空気が澄んでいるし、自然も豊かだから、長期的に療養をする必要の人にはうってつけではないかと・・」
「誰が管理をするのよ」
「建物の管理は、引き続きザッハルト家で行えば良いのでは?そして、医学を学んでいる生徒が治療の手伝いに行けば・・・そうだ!これを授業の一環として取り入れれば学校と協力もできるし、授業の質の向上にもつながる・・・」
思いついた案を自分に言い聞かせるように呟いていたレティシア姫は、「いい加減にしてちょうだい!」というアレッシア現公妃の声で、ハッと我に返った。
「誰が管理をするのよ」
「建物の管理は、引き続きザッハルト家で行えば良いのでは?そして、医学を学んでいる生徒が治療の手伝いに行けば・・・そうだ!これを授業の一環として取り入れれば学校と協力もできるし、授業の質の向上にもつながる・・・」
思いついた案を自分に言い聞かせるように呟いていたレティシア姫は、「いい加減にしてちょうだい!」というアレッシア現公妃の声で、ハッと我に返った。