シンシアリー
「リグドール!射抜くタイミングが早過ぎる!」「グイド!体が前に傾き過ぎだ!」など、一人一人に注意をしていた男性が、パッと馬に飛び乗った。
仁王立ちをしていた彼は、レティシアがいる遠くの方から見ても、筋肉質でガッシリしたぶ厚い体格であることが分かるのに、身のこなしは軽快だ。
服装から、その彼も警備隊の一人らしい。
指導者にしては年が若いような気もするが、それを補える程の堂々とした風格を、彼は漂わせていた。
「見てろ」と彼は言うと、馬の腹を蹴って、颯爽と駆け出した。
同時に、周囲にいたうら若き女性たちの声援が「キャーッ!」と沸き起こる。
「公開練習だから、見物者もちらほら来てるようですね」
「特に女性たちが」
「そりゃそうだろ。ユーグ・ベイルの勇姿見たさに、レディたちは集まってるのさ」
「・・・え?ゆ、ユーグって・・・!」
レティシアは、思わずナサニエルの袖を掴んでいた。
仁王立ちをしていた彼は、レティシアがいる遠くの方から見ても、筋肉質でガッシリしたぶ厚い体格であることが分かるのに、身のこなしは軽快だ。
服装から、その彼も警備隊の一人らしい。
指導者にしては年が若いような気もするが、それを補える程の堂々とした風格を、彼は漂わせていた。
「見てろ」と彼は言うと、馬の腹を蹴って、颯爽と駆け出した。
同時に、周囲にいたうら若き女性たちの声援が「キャーッ!」と沸き起こる。
「公開練習だから、見物者もちらほら来てるようですね」
「特に女性たちが」
「そりゃそうだろ。ユーグ・ベイルの勇姿見たさに、レディたちは集まってるのさ」
「・・・え?ゆ、ユーグって・・・!」
レティシアは、思わずナサニエルの袖を掴んでいた。