シンシアリー
レティシア姫は、ナサニエルに聞かれたことをとりあえず答えた。しかし姫のヘーゼル色の瞳はずっと、馬に乗った男性の方に向いている。
彼が弓に矢をかけ、グッと引っ張った。
そして、溜めて溜めて・・・パッと矢を放った。
その場にいる皆が、彼と、彼が放った矢を目で追う。
レティシア姫は、祈るように胸の真ん中あたりで両手を組み合わせていた。
姫は、ナサニエルの服の袖を掴んでいた右手をいつ離したのか、覚えていない。
それくらい、姫は目の前の光景を、夢中で見ていた。
放たれた矢は一直線にビュンと飛び、見事“的”に命中した。
その途端、周囲からわぁっと歓声が沸き起こった。
レティシア姫は、組んでいた両手を思い出したようにパッと離したが、手の甲に指痕が残りそうなくらい、力んで組んでいたことに、離してから気がついた。
馬から降りた男性のところへ、他の騎士たちが駆け寄った。
彼が弓に矢をかけ、グッと引っ張った。
そして、溜めて溜めて・・・パッと矢を放った。
その場にいる皆が、彼と、彼が放った矢を目で追う。
レティシア姫は、祈るように胸の真ん中あたりで両手を組み合わせていた。
姫は、ナサニエルの服の袖を掴んでいた右手をいつ離したのか、覚えていない。
それくらい、姫は目の前の光景を、夢中で見ていた。
放たれた矢は一直線にビュンと飛び、見事“的”に命中した。
その途端、周囲からわぁっと歓声が沸き起こった。
レティシア姫は、組んでいた両手を思い出したようにパッと離したが、手の甲に指痕が残りそうなくらい、力んで組んでいたことに、離してから気がついた。
馬から降りた男性のところへ、他の騎士たちが駆け寄った。