君の彼女を僕にください



やばい!


そう思って準備をしようと振り向くと、聖也が。


「うわっ!びっくりしたーー!」


ぶつかりそうになるのを、ギュッと体に力を入れて止める。

そんな私をジッと見つめる聖也。


「ん?どうしたの?」


「蒼……スカート短すぎ」


ちょっとふてくされたようにしながら、スッと横を通って受付にいってしまった。


えっ、なに?なんで?


怒ってる?!


「蒼、こっち手伝って!」


聖也を呼び止めようと振り返った私に声がかかり、慌てて返事をした。


少ししてお店をオープンすると、どっと人が流れ込んでくる。

それからは、自分の格好なんて気にする暇もなく、仕事をしていた。

気がついた時には交代の時間で、シフト担当の子が声を掛けてくれる。


「蒼、交代だよー」


暇な時にちょっとお手伝い位のつもりだったのに、ガッツリ仕事してんじゃん!!

いち早く制服に戻りたかった私は、トイレに向かい着替えを済ませて教室に戻った。

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