お前の涙、俺だけに見せて


数時間後、麗たちと合流した。



そのときの麗の格好といったら、一目で遊園地を満喫してたのがわかった。


カチューシャにタオルに……



どれだけお金持ってるんだろうって、疑問に思うくらいたくさん付けてた。



「これ、全部嵐士が買ってくれたの!」



嬉しそうに、麗がそう教えてくれた。



「野澤君が!?野澤君、もしかしてお金持ち?」


「まさか。今日デートだって言ったら、親が小遣いくれただけだよ」



なるほど。


気前のいい親御さんだ。



「そんなことより、千秋。お前、どうかしたか?花ちゃんと二人だった割にはテンション低くね?」



野澤君、そこ触れます?



「そうだね、三神も変」



麗まで……


って、も?



「花、なにがあったの?」



ついでに私の様子がおかしいと気付いた麗は、それらすべてを外した。


そして、私はなにがあったか問い詰められた。



で、根負けして椛さんのことを話したんだけど……

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