お前の涙、俺だけに見せて


翌朝、私は弁当と朝食作りのために、五時に起きた。



そして、先に朝食を終え、三神君を起こしに、部屋に行く。


昨日の朝のことがあるし、たぶん起きてないと思うんだよね。



部屋のドアをノックするも、返事はない。



……やっぱりね。



私は静かにドアを開け、中に入る。



少しだけ三神君の寝顔を堪能して、三神君を起こす。



「三神君、朝だよ。起きて!」



揺さぶっても、耳元で叫んでも、起きる気配がない。



……三神君、今までどうやって起きてたのかな。



って、そんなのあとで聞けばいっか。



今は三神君に起きてもらわないと。



そして、三神君が起きたのは、それから三十分後だった。



先に朝食済ませておいて、本当によかったと思う。


私は自分の部屋に行き、制服に着替える。



ギリギリの時間になっちゃったから、昨日お姉さんにやってもらったような髪にはできなかった。


結局、いつも通りの格好、髪型。



ていうか、私の思っていたもう一つの問題。


的中しちゃった。

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