探偵喫茶へようこそ
一弥は理解が追いつかなくなっていた。
「自信がないから詳しいことは言えないのだが……」
知由は本当に自信がないようで、目を伏せた。
「わかった。まあ全部見抜くガキなんていねえからな。気にすんな」
一弥はそれ以上追求せず、知由の頭を乱暴に撫でた。
「子供扱いするな」
知由は一弥の手から逃げた。
「十分子供だ、バカ」
「お前にバカと言われる日が来るとわな」
知由はそう言いながら、もといた席に戻る。
「でもさ」
一弥はその場で呟くように言った。
それを拾った知由は、不服そうな顔で振り向いた。
「なんだ。まだ文句言う気か?」
「そうじゃなくて。なんでこんなややこしい事件が起こってるんだろうなと思って」