探偵喫茶へようこそ
「僕たちのお店ですよ」
「ここがそうなんだ……ホントに喫茶営業だけ?」
「なかなか鋭いな、アンタ。探偵もやってるよ」
一弥は感心し、あっさりとバラした。
そしてすぐにしまったと思ったが、もう遅い。
雪兎たちに助けを求めるも、助けられるはずもない。
レジーナは目を輝かせているのだ。
「それなら納得だわ! 天才の三崎にもぴったり! で、宣伝は?」
「あくまで喫茶店がメインですから、探偵はひっそりやってるくらいですよ。なので、宣伝はしてません」
もう誰の口も止まらない。
あとで知由に怒られよう。
珍しく、男四人組の心の声が揃った。
「もったいない! なら、私が宣伝してあげる!」
レジーナはそう言うと、パソコンを開いた。
「ねえ、二人とも。やっぱりこれって止めるべきかな?」
「さあな」
一弥と海はコーヒーを飲み終えると、その場を離れた。
「よし、出来た! これでたくさんの依頼が来るね!」
レジーナは満足げに笑うが、滋と雪兎はどことなく不安があった。